仙台の自宅で執筆中に東日本大震災に合い、そのときの細かな描写からはじまります。
実際に震災に合われた人達が感じる気持ちはやはり、想像ではとうていおよびません。
前妻の夏目雅子さんを病気で亡くされたことは知っていましたが、弟さんも海で事故に合われて亡くされていたことは知りませんでした。
深く沈み込んだ「心」を癒し、それでも生きていくために前を向かせてくれるのは、他でもない「時間」だけだとおっしゃっています。
読者のさまざまな質問に答えるような章もあり、酸いも甘いも知り尽くした大人の男としての回答はとてもユーモアがあり、一見ぶっきらぼうな言葉の裏には、実は優しさが隠れているようにも感じ、モテる男と言われるのがよく分かる気がします。
最後に2つほどの短編小説に、いきなり突入するところがカッコイイ
それも、昭和の初めごろの、いわゆる日本人の美徳を、まだ人々が持っていた時代のストーリーで、とても引き込まれました。
人に勧められて読んでみましたが、とても内容が濃く、カッコよくて、面白かったな

